はじめに

現代子供と教育研究所　下村　昇

 
ふだん何気なく使っていることばでも、その意味を改めてたずねられると答えに困ることがあります。そればかりでなく、学校で毎日たくさんのことを学んでいるみなさんは、知らないことばに出くわしてとまどうことがよくあると思います。そんなときは、この辞典を開いてみてください。きっとよい相談相手になってくれるはずです。
　また、この辞典はことばの意味を調べるときだけでなく、みなさんが自分から進んで　勉強しようとするときにも十分役立つように工夫を凝らして作ってあります。
 
１　ことばの散歩をしてみましょう
　見出し語には、ふだんよく使われる言い回しやことわざなども豊富に取り入れました。それらの意味をやさしく説明し、身近な用例をのせてありますから、文章を読む力や表現する力を高めることができます。
　さらに、漢字の学習にも役立つようにと、中学生で学ぶ漢字まで本文にのせ、字の意味別に熟語の例をまとめました。おおいにこの辞典をめくって、出てくることばや漢字と親しみ遊んでください。
 
２　ことばの訪問をしましょう
　この辞典の大きな特徴として、おとなでも使い分けがむずかしい「かいとう」（回答と解答）のように、読みが同じで意味の違うことばや、「あたい」（価・値）のように読みが同じで意味も似ている漢字は特別に扱い、ていねいな解説をつけました。「使い方のちがい」という囲み記事をたずねてみてください。ことばについての知識が広がり、理解最寄りいっそう深まると思います。
 
　その他にも、この辞典にはことばについての発見ができるように、たくさんの宝がちりばめられています。みなさんの手で、そうしたことばの宝をどんどんつかんでいって、国語の力を身につけてください。