Cを選んだ方‥
【ことわざの意味】
せっかく意気込んだのに何事もなくて、振り上げた拳の持って行き場がなくなること。勘違いなど
にも使う。(日本)
【解説】
いつも講義を聴きながら、片腕しか出していなかった学生を苦々しく思っていた漱石が「おい、君。
講義を聴くときぐらい手を出したまえ」と注意した。その学生は事故で片腕をなくした不幸な人だ
った。漱石は困り果てたが、「俺はいつでも、ない知恵まで出している」といったそうだが、普通
は引っ込みがつかなくなるところだ。この父親がそうだ。こんな場合、照れくさくて対応のしよう
がない。まさに「振り上げた拳のやり場に困る」のである。しかし、ここは父親、漱石くらいのユ
ーモアで乗り切れないのなら、いっそのこと「C俺の勘違いだった」くらいの謝りは言った方がい
いだろう。
【参考】
力んだ腕の拍子抜け。